スペイン

Tarragona編①はこちら
ここからは番外編。Tarragonaからちょっと足を伸ばして、郊外の街へ行ってみましょう。その街は、Montblanc(モンブラン)という街です。Montblancといえば、栗のケーキや、万年筆ブランド、アルプス最高峰の山(フランスとイタリアの国境)を思い浮かべるかもしれませんが、今回紹介するのはスペインのMontblancです。Tarragona駅から、北へ電車(Renfe)で約30分ぐらいで到着します。

Montblancの名前は、Montが「山」、Blancが「白」を意味し、「白い山」という意味になります。アルプス最高峰と同じ意味です。なぜこの名前になったかというと、草木が生えないからだとか。以下のGoogleストリートビューを見ると分かる通り、丘の頂上に草木がほとんど生い茂っていないことがわかるかと思います。この理由から、Montblancという名前になったとか。
この地域で雪が降ることは殆どありません。私が行った2月にはめずらしく雪が降っていました。レアケースです。
展望台(丘)の上からの景色。美しい街並みを一望できます。
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Montblancは中世の城壁に囲まれています。
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夜になると、美しく城壁がライトアップされます。
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この城壁を歩いていると、様々な龍のデザインが入った像に出くわすことがあります。そこで知っておきたい伝説が、聖ゲオルギウスと龍の伝説です。カタルーニャでは有名なお話です。簡単に説明すると、王の娘がドラゴンの生贄になってしまう。娘が泣いているとき、ゲオルギウスが通りかかり、娘を助ける。そして、ゲオルギウスはドラゴンの喉を槍で突き、ドラゴンは血を流し、死んだ。赤いバラはドラゴンの流した血を意味し、男性から女性へ送るプレゼントとして普及したというお話です。(詳細

Montblancでの主な見どころは以下の3つです。

◎Pont Vell 古い橋
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12世紀にかけ建てられた橋。洪水被害もあったとの看板が掲げられています。(詳細(Catalan)

◎Esglesia de Santa Maria サンタマリア教会
Googleストリートビュー

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こういった教会はバルセロナなど、数多くあります。無料で入ることができ、中は静かで暗い、至って普通の教会という印象を受けました。(参考

◎巨大人形
Gegants de Montblanc

カタルーニャに行くと、よく見るのが、この巨大人形(Gigants (Catalan) / Gigantes (Spanish))。音楽に合わせて、ダンスが行われていたりします。(参考

◎お菓子
Montblanc限定のお菓子も紹介しましょう。その名は、Rifacliです。MontblancとReusにしかない、クッキーが有名なお店です。いつ何度食べても飽きない美味しさです。Montblancに行った際は買って帰りましょう。
Rifacliサイト


◎まとめ
MontblancはTarragonaほどの観光名所はありませんが、街を歩いているだけで、歴史が感じられる、おすすめのスポットです。Tarragonaで時間を持て余したら、ぜひMontblancにも訪れてみてください。

観光時期:2018年2月

スペインの一都市である、Tarragonaに行ってきたので備忘録を兼ねて書いておきます。Tarragonaは、バルセロナの近くに位置しており、カタルーニャ州に属しています。近くに海があり、きれいな町並みが広がっています。私は、MadridからRenfeという高速鉄道に乗り、約2時間30分程度で到着しました。早朝の出発だったので、価格は57ユーロぐらいと一番安い時間帯でした。

Tarragona Province - A paradise at the Costa Dorada

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Tarragonaは美しい海が広がっている。TarragonaのバルコニーからTarragona駅を撮影。

このTarragonaで見るべき観光名所をあげておきます。


◎ Les Ferreres Aqueduct
(ラ
ス・ファレラス水道橋)
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Acueducto romano de Les Ferreres o Pont del Diable (Tarragona) - Roman aqueduct in Tarragona


悪魔の橋とも呼ばれています。悪魔の橋と呼ばれる理由は諸説あり、どれが本当かわかりません(こちらに詳細)。2000年に世界遺産に登録されました。高さは27m、長さは249mあります。セゴビアの有名な水道橋の次に規模を誇る水道橋。Aqueduct は「水道橋」の意味。ローマ水道の一種であり、1世紀ごろに建てられたため、およそ2000年前の建造物ということになります。恐るべし。

スペイン人の友人に連れて行ってもらったため、行き方は覚えていませんが、Tarragonaの中心部からバスで行きました。0:21のように、水道橋の上を歩くことも出来ます。かなり長く、怖く感じることもあります。私が行ったとき(2月)は、3人ぐらいしか観光客がいませんでした。

Anfiteatro Romano (円形競技場)
Tarragona

Anfiteatro Romano de Tarragona - The Roman Amphitheatre of Tarragona


外観しか見ていませんが、ここがTarragonaのいちばん有名な観光地といってもいいでしょう。キリスト教を迫害していた時代(ローマ帝国時代)に使われていた、司教と助祭の処刑場でした。競技場へと続くシルク・ローマ跡も美しいです。

◎  Catedral 大聖堂

写真

Catedral de Tarragona

こちらは、1171年から約160年かけて建造されました。そのため、2つの建築様式が混在しています。ひとつが、ゴシック建築。12世紀後半から花開いたフランス発祥の建築様式です。二つ目が、ロマネスク建築。ゴシック建築以前の建築を指します。1000年から1200年ごろまで。つまり、ロマネスク建築→ゴシック建築という流れです。よく分かる違いは、窓の大きさです。ロマネスク建築では、構造技術が発達していなかったため、小さな窓しか設置できませんでした。一方、ゴシック建築では大きな窓をつくれるようになりました。このCatedralにも上部には大きな窓が設置されています。ほかにも、ロマネスク建築には、半円アーチがあったりといった違いがあります。(詳細
写真を見れば、建築の違いがわかるかと思います。上部と下部で異なっています。

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上部はゴシック建築のため、大きな窓が。

カーニバル

この情報は、日本語で誰も書いていなかったので、書いておきます。私が行った、2月上旬の日曜日、Tarragonaでは一般人によるカーニバルが行われていました。毎年開催され、カタルーニャ中で行われるようです。その時の様子が以下の動画。爆音で音楽が流れ、ディズニーのパレードを彷彿とさせるカーバルです。このカーニバルの間は、いたるところで仮装した人たちを観ることができます。ハロウィーンのようなものといってもいいでしょう。毎年2月の第1週か第2週(2018年は第2週)に開催されているのでこの時期にカタルーニャに行く人は事前に調べておいたほうが良さそうです。
このように、道路を閉鎖して大規模に行うのも、日本ではお目にかかれず、すばらしい行事だと思います。

カーニバルの様子
Carnaval Tarragona 2018 🎭| Rua de l'Artesania #Tarragona 2018

私が生で見たのは後半あたり1:20:30あたりから。2018年は、2月2日から13日まで様々なイベントが行われていました。(イベント詳細

◎まとめ
スペインと言えば、マドリードやバルセロナばかり行きがちですが、郊外には意外とすばらしい都市が眠っているものです。ガイドブックには、バルセロナからの1 day Tripと小さく紹介されているぐらいの都市ですが、行く価値はあります。意外と小さな町なので、1日あれば十分楽しめるかと思います。

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