日本人の方の多くは、英語と日本語が話せる帰国子女を羨ましい、良いなぁと思う人も多いでしょう。私は帰国子女ではないですし、日本で育って日本で英語を勉強してきているので、最初のうちは羨ましいとおもったことは多々ありました。しかし最近、その気持ちはなくなってきています。逆に、かわいそうと思うことが多いです。今回は、帰国子女が密かに抱えている苦悩を様々な帰国子女の方たちの例から考えていきたいと思います。
帰国子女の苦悩「日本語も英語も中途半端」
帰国子女がかわいそうだと思う最大の理由は「言語問題」です。帰国子女といえば、一見英語も日本語もネイティブですらすら言えてかっこいい!というように見えますが、実はそうではありません。日本語も100%ネイティブではなく、英語も100%ネイティブではないという状況の帰国子女が多くいます。帰国子女の例を見てみましょう。
1.PDRさん(帰国子女)
幼少期からイギリスに13年間住んでいた完全な帰国子女YouTuberです。PDRさんの動画を見ていると、たまに変な日本語や、発音をよく聞きます。本人も、「最近英語をMimei(嫁)と話してばっかりだから、日本語がへたくそになってきている」とMimeiさんの動画で英語で言っていました。以下の動画に気になったPDRさんの変な日本語を載せておきます。
発狂してください!?(質問コーナー) Please Go Crazy? (Question Time with PDRsan)
0:42で、「漢字1文字」を「かんじいちもじ」と読んでいます。もちろん「一文字」と漢字の1ではないので、「いちもじ」と読んでしまったのかもしれませんが、日本人であれば多少違和感は抱くのではないでしょうか。
2.バイリンガールちかさん(帰国子女)
小学校1年のときにアメリカ・シアトルに移住。16年アメリカで過ごしていた帰国子女YouTuberです。小学生の時は毎週土曜日に日本語学校に通っていたようで、当時はすごく嫌だったそうで日本語習得には苦労したそうです。日本の外資系企業に働いていたとき、飲み会の会話についていけなかったり、日本語の新聞が理解できないといった悩みを抱えていたと語っていました。また、以下の動画では日本語だけでなく、日本語の常識も知らないことが多いため、日本の生活に慣れるのにも苦労したと語っています。
Culturally Half Japanese / Kikokushijo Interview PART 1 (ft. Chika and Melodee)
4:30紅葉とはなにか知らなかったようです。
日本語コンプレックス? 帰国子女の苦悩!〔#733〕
この動画が、このブログ記事の内容を全部含んでいるといっていいでしょう。
3.ハーフの女性YouTuber(帰国子女)
以下の動画の女性は、4歳から10歳までをアメリカで過ごしたそうです。10歳からは日本に戻り、日本の小学校・中学校に入ったようです。その間は日本語を勉強し、日本語は上達したようですが、そのぶん英語力は下がってしまったのだとか。そのため、どちらも中途半端と語っています。以下の動画を見ても分かる通り、英語と日本語がごちゃ混ぜで自分の言いたいことが100%言えているようには思えません。
LIVING IN TOKYO...BEING HALF BLACK IN JAPAN. 黒人ハーフちゃん (Japanese)
3:17「自信をもってネイティブですって言えないですね、両方とも」
4.ハーフの女性(帰国子女ではないが、インターナショナルスクールのような学校に行っていた)
日本の米軍の中にある幼稚園・小学校・中学校に通っていたようです。アメリカ人も多かったことから、英語が話せるようになったようです。以下の動画では、日本語が少しおぼつかなくなっています。
なんで英語がペラペラ?
5:23「あぁ、日本語も下手、どうしよう、だめ」
5.Erikさん(帰国子女)
Erikさんのブログ
この方は、DMM英会話ブログなどで活躍されている日英翻訳者の方です。アメリカ生まれで、15歳までアメリカに在住されていました。15歳からは日本で過ごし、日本の大学に進学しました。この方のDMMブログには、以下のような記述がありました。以下はDMM英会話ブログ記事より引用。
また、このErikさんのDMM英会話プロフィールには、「今では日本語力はネイティブと同じくらいになったかなと勝手に思っています。」と書かれているのですが、”勝手に”という文字が入っていることが気になります。まだまだネイティブレベルにはなりきれていないというのが本心ではないでしょうか。
6.河北麻友子さん(帰国子女)
よくテレビで見かける帰国子女モデルさんです。ニューヨーク生まれで、12〜13歳ぐらいのときに日本に来たようです。テレビでは、「英語のほうが得意」と言っており、日本語は完璧に話せているように見えますが、母国語は英語なのです。以前彼女はイッテQの番組で、「世界遺産」を英語で言うことができていませんでした。世界遺産という意味を知っていても、それを英語で表現ができないということです。日本人の大学受験生なら、”World Heritage"とすぐ言うことができるでしょう。英語の語彙力が小学生レベルで止まっていると考えられます。英語もおぼつかず、日本語もおぼつかない状況が多々あるのではないかとイッテQを見て思いました。
7.それ以外のバイリンガルさん
日本語も英語も自信がない、、と言う人のYoutube動画をあげていきます。
バイリンガルあるある
2:15「どっちもどっちっていうか..」(日本語と英語どっちがよくできるの?と聞かれて)
ーーー
このように、帰国子女の例を見てもわかる通り、日本語が完全なネイティブで、英語も完全なネイティブはなかなかいません。ほとんどの帰国子女はどちらかの言語はうまく話せないことも多いのです。
私は帰国子女ではありませんが、英語力向上の為、生活の6割ほどは英語を使い、なるべく日本語を使わないようにしています。そのため、日本語力がおちていると感じています。以前「あのアトラクションって閉店したよね?」と言ってしまいました。日本語のネイティブであるにもかかわらずです。ネイティブであれば、すぐに間違いに気づき、訂正することができますが、日本語が80%ぐらいしかわからない帰国子女の方であれば、自分が間違えたことすらわからないこともあるのです。帰国子女であればもっと悩み、実感しているのではないでしょうか。
2020年からは、全国の小学校で英語が必修となり、教科化されるようです。これには賛否両論ありますが、きっちりとした母国語を身につけさせることが第一ではないでしょうか。私は、英語の楽しさを教えればそれだけでいいように思います。英語が好きになれば、自分から勉強するでしょうから。教科化はご自由にどうぞという思いです。
日本語の力をつけるのに一番大事な時期に英語を学ばせることは果たしてよいといえるのか、今一度考えなくてはなりません。インターナショナルスクールに通わせる親にも同じようなことがいえます。それをいいと捉えるか、悪いと捉えるかは皆さん次第です。
帰国子女の苦悩「日本語も英語も中途半端」
帰国子女がかわいそうだと思う最大の理由は「言語問題」です。帰国子女といえば、一見英語も日本語もネイティブですらすら言えてかっこいい!というように見えますが、実はそうではありません。日本語も100%ネイティブではなく、英語も100%ネイティブではないという状況の帰国子女が多くいます。帰国子女の例を見てみましょう。
1.PDRさん(帰国子女)
幼少期からイギリスに13年間住んでいた完全な帰国子女YouTuberです。PDRさんの動画を見ていると、たまに変な日本語や、発音をよく聞きます。本人も、「最近英語をMimei(嫁)と話してばっかりだから、日本語がへたくそになってきている」とMimeiさんの動画で英語で言っていました。以下の動画に気になったPDRさんの変な日本語を載せておきます。
発狂してください!?(質問コーナー) Please Go Crazy? (Question Time with PDRsan)
0:42で、「漢字1文字」を「かんじいちもじ」と読んでいます。もちろん「一文字」と漢字の1ではないので、「いちもじ」と読んでしまったのかもしれませんが、日本人であれば多少違和感は抱くのではないでしょうか。
2.バイリンガールちかさん(帰国子女)
小学校1年のときにアメリカ・シアトルに移住。16年アメリカで過ごしていた帰国子女YouTuberです。小学生の時は毎週土曜日に日本語学校に通っていたようで、当時はすごく嫌だったそうで日本語習得には苦労したそうです。日本の外資系企業に働いていたとき、飲み会の会話についていけなかったり、日本語の新聞が理解できないといった悩みを抱えていたと語っていました。また、以下の動画では日本語だけでなく、日本語の常識も知らないことが多いため、日本の生活に慣れるのにも苦労したと語っています。
Culturally Half Japanese / Kikokushijo Interview PART 1 (ft. Chika and Melodee)
4:30紅葉とはなにか知らなかったようです。
日本語コンプレックス? 帰国子女の苦悩!〔#733〕
この動画が、このブログ記事の内容を全部含んでいるといっていいでしょう。
3.ハーフの女性YouTuber(帰国子女)
以下の動画の女性は、4歳から10歳までをアメリカで過ごしたそうです。10歳からは日本に戻り、日本の小学校・中学校に入ったようです。その間は日本語を勉強し、日本語は上達したようですが、そのぶん英語力は下がってしまったのだとか。そのため、どちらも中途半端と語っています。以下の動画を見ても分かる通り、英語と日本語がごちゃ混ぜで自分の言いたいことが100%言えているようには思えません。
LIVING IN TOKYO...BEING HALF BLACK IN JAPAN. 黒人ハーフちゃん (Japanese)
3:17「自信をもってネイティブですって言えないですね、両方とも」
4.ハーフの女性(帰国子女ではないが、インターナショナルスクールのような学校に行っていた)
日本の米軍の中にある幼稚園・小学校・中学校に通っていたようです。アメリカ人も多かったことから、英語が話せるようになったようです。以下の動画では、日本語が少しおぼつかなくなっています。
なんで英語がペラペラ?
5:23「あぁ、日本語も下手、どうしよう、だめ」
5.Erikさん(帰国子女)
Erikさんのブログ
この方は、DMM英会話ブログなどで活躍されている日英翻訳者の方です。アメリカ生まれで、15歳までアメリカに在住されていました。15歳からは日本で過ごし、日本の大学に進学しました。この方のDMMブログには、以下のような記述がありました。以下はDMM英会話ブログ記事より引用。
日本語の習得に苦労されたことが伝わってきます。筆者も日本に来たばかりの頃は、日本人顏なのに日本語が下手で、よく周りから怪訝な顔をされました。
小さなことだと思うかもしれませんが、外見だけを見て、自分が生まれ育った国や自分の居場所だと思っていた場所でよそ者扱いされること、そしてそれが一度だけではなく日常的に続くこと、これが実は結構キツイんです。
また、このErikさんのDMM英会話プロフィールには、「今では日本語力はネイティブと同じくらいになったかなと勝手に思っています。」と書かれているのですが、”勝手に”という文字が入っていることが気になります。まだまだネイティブレベルにはなりきれていないというのが本心ではないでしょうか。
6.河北麻友子さん(帰国子女)
よくテレビで見かける帰国子女モデルさんです。ニューヨーク生まれで、12〜13歳ぐらいのときに日本に来たようです。テレビでは、「英語のほうが得意」と言っており、日本語は完璧に話せているように見えますが、母国語は英語なのです。以前彼女はイッテQの番組で、「世界遺産」を英語で言うことができていませんでした。世界遺産という意味を知っていても、それを英語で表現ができないということです。日本人の大学受験生なら、”World Heritage"とすぐ言うことができるでしょう。英語の語彙力が小学生レベルで止まっていると考えられます。英語もおぼつかず、日本語もおぼつかない状況が多々あるのではないかとイッテQを見て思いました。
7.それ以外のバイリンガルさん
日本語も英語も自信がない、、と言う人のYoutube動画をあげていきます。
バイリンガルあるある
2:15「どっちもどっちっていうか..」(日本語と英語どっちがよくできるの?と聞かれて)
ーーー
このように、帰国子女の例を見てもわかる通り、日本語が完全なネイティブで、英語も完全なネイティブはなかなかいません。ほとんどの帰国子女はどちらかの言語はうまく話せないことも多いのです。
私は帰国子女ではありませんが、英語力向上の為、生活の6割ほどは英語を使い、なるべく日本語を使わないようにしています。そのため、日本語力がおちていると感じています。以前「あのアトラクションって閉店したよね?」と言ってしまいました。日本語のネイティブであるにもかかわらずです。ネイティブであれば、すぐに間違いに気づき、訂正することができますが、日本語が80%ぐらいしかわからない帰国子女の方であれば、自分が間違えたことすらわからないこともあるのです。帰国子女であればもっと悩み、実感しているのではないでしょうか。
2020年からは、全国の小学校で英語が必修となり、教科化されるようです。これには賛否両論ありますが、きっちりとした母国語を身につけさせることが第一ではないでしょうか。私は、英語の楽しさを教えればそれだけでいいように思います。英語が好きになれば、自分から勉強するでしょうから。教科化はご自由にどうぞという思いです。
日本語の力をつけるのに一番大事な時期に英語を学ばせることは果たしてよいといえるのか、今一度考えなくてはなりません。インターナショナルスクールに通わせる親にも同じようなことがいえます。それをいいと捉えるか、悪いと捉えるかは皆さん次第です。
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コメント
コメント一覧 (8)
小学校、中学校と日本でゆとり教育を受け、海外で高校、大学と教育を受けてきましたが
この記事の指摘する通りだと思います。
帰国子女/バイリンガルでも日本語と英語の両方を社会人/ネイティブ並の語力をつけることは、並大抵の努力では無理かと。サポート環境が整っていて、それに加えて本人の努力があってこそだと思います。
自分も両方とも中途半端なレベルだとつくずく感じてます。国語力は、良くても中卒程度。
こっちに来て日本語を使う機会がほぼないので、衰える一方です。特に会話力、相手がいないので。
毎日、読書(新聞など)を怠りないようにしているのですが、読み間違えや語彙力の無さを痛感します。<学生のとき漫画より活字をもっと読んでおくべきだったと後悔してます。漢字辞典と国語辞書は必需品です。笑
あと手書きする必要がほとんど無いので漢字は読めても書けない/思い出せない漢字が多いです。汗
英語も会話や読書は、特に問題ないのですが、スペリングが未だに苦手で困ってます。
語彙力もネイティブの社会人に比べて欠けています。
英語よりも母国語である日本語/国語に力を入れたほうがいいと思います。母国語が中途半端だったら英語/その他の外国語も中途半端になる可能性が高いです。
実際に日本と海外で教育を受けられた方からの意見は非常に貴重です。そうですよね。母国語をまずきっちり身につけてからの第二言語ですよね。
私は、子供のころから日本語をきっちりと学んできているので、日本語の読み書きは特に問題はないのですが、たまにうまく日本語が話せない時があります。普段からコミュニケーションを日本人ともあまり取ってこなかったことが原因かもしれません。日本語のネイティブであっても、日本語で悩むことはよくあります。言語って使わないと本当に衰退していきますよね。母国語であっても、第二言語でも..。あまり深く考えず、完璧主義にならずにコミュニケーションを楽しむことも大切なのかもしれません。
とても興味深く記事を読ませていただきました。
私は日本人ですが、12歳の時にドイツに移住し、人生のちょうど半分をドイツで暮らしています。
現在、自分の語学力が日本語は中学生程度、ドイツ語も日常会話で困ることはありませんが、ネイティブとは比べものにならず、それが自分にとって大きなコンプレックスです。
やはり母国語以上に第二言語は伸びないと聞きましたが、それをひしひしと実感いたします...。言語が人と比べて劣っているだけで、自分がどちらの国の者でもないような錯覚に陥っていました。
記事を読んで私だけが悩んでいることではないと知り少しホッとしました。ありがとうございます。
私は語彙を増やす概念を知るために本を読んだり、幼児、小学生の英語教育は危惧しますね。きっと混乱を招き国語の学力も低下する気がするのです。どちらも中途半端なままで苦労します。
コメントありがとうございます!
英語が話せるから早稲田や慶應義塾には事実上、無試験で入学。
4年間遊んで、その後はこれまた純ジャパの日本人学生には超難関の総合商社に入社。
なにかあったら、日本人と日本社会をこきおろして優越感にひたる。
実際に自分が見てきた帰国子女はこんな連中ばかりだった。
貴重なご意見ありがとうございます。